
アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
「トキのみかた」普及活動のあれこれ
2025年12月17日
佐渡
皆さん、こんにちは。
佐渡自然保護官事務所の右田です。
佐渡の平野部では12月4日に初雪が降りました。トキは換羽を終え、羽のとき色が一層濃く輝き、雪の上に舞い降りると息をのむ美しさです。寒さが苦手な私も観察や撮影が楽しみです。
佐渡自然保護官事務所の右田です。
佐渡の平野部では12月4日に初雪が降りました。トキは換羽を終え、羽のとき色が一層濃く輝き、雪の上に舞い降りると息をのむ美しさです。寒さが苦手な私も観察や撮影が楽しみです。
さて、トキの観察や撮影には、トキに悪影響を与えないように守ってもらいたいマナーがあります。
トキの野生復帰の取り組みが順調に進み、佐渡では日常的にトキを観られるようになりました。多くの方にもトキを観察することで、親しみを持ってもらい、野生復帰について考えてもらうきっかけになればと思っています。しかし一方で、トキはまだ絶滅の恐れがある鳥であり、また臆病で敏感な性格のため、間違った観察方法や不適切な方法での撮影は、トキの生息・繁殖や人との共生に悪影響を及ぼしかねません。
そこで、環境省ではトキを観察する上でのマナーとして「トキのみかた」を普及啓発しています。この名称には、正しい観察方法(見方)でトキの野生復帰を応援(味方)してほしいという願いを込めています。
トキの野生復帰の取り組みが順調に進み、佐渡では日常的にトキを観られるようになりました。多くの方にもトキを観察することで、親しみを持ってもらい、野生復帰について考えてもらうきっかけになればと思っています。しかし一方で、トキはまだ絶滅の恐れがある鳥であり、また臆病で敏感な性格のため、間違った観察方法や不適切な方法での撮影は、トキの生息・繁殖や人との共生に悪影響を及ぼしかねません。
そこで、環境省ではトキを観察する上でのマナーとして「トキのみかた」を普及啓発しています。この名称には、正しい観察方法(見方)でトキの野生復帰を応援(味方)してほしいという願いを込めています。
① トキに近づかず、静かに見守る
② 観察するときは車内から
③ 大きな音や光は出さない
④ 繁殖期は巣に近づかない
⑤ 地域に迷惑をかけない
この「トキのみかた」の普及啓発は、佐渡のアクティブレンジャーの大事な仕事の一つです。リーフレットを配布したり、小学校などへの出前授業を行ったりしています。
今回のAR日記では、10月から12月にかけて行った、3つの普及啓発活動についてご紹介します。
今回のAR日記では、10月から12月にかけて行った、3つの普及啓発活動についてご紹介します。
アクティブレンジャー参上!
10月25日、地域の小学校で開催された文化祭で「トキのみかた」の劇に出演させていただきました。
ありがたいことに地域の方から参加オファーをいただきました。台本や小道具なども地域の方が用意してくださるなど佐渡ならではの催しで、長年トキの野生復帰を地域の方が支えてくれているということを改めて実感しました。
ありがたいことに地域の方から参加オファーをいただきました。台本や小道具なども地域の方が用意してくださるなど佐渡ならではの催しで、長年トキの野生復帰を地域の方が支えてくれているということを改めて実感しました。
もちろん最後の決め台詞は「正しい見方、トキの味方!」でした。
◀トキのみかた普及啓発の劇に出演
(佐渡市キャラクターのサドッキーと仮面ライダー2人も出演。さらに先輩の元アクティブレンジャーもアクティブレンジャー役で共演してくれました。)
やってみよう! トキクイズと足環識別チャレンジ
11月9日に新潟駅で行われた「にいがた環境フェスティバル」に出展してきました。
私たちのブースでは、トキの生態や野生復帰の取り組みを紹介するためのポスター展示に加え、より興味を持っていただくための簡単なクイズも行いました。また、トキのモニタリング体験として、ブース内にちりばめたトキの写真を双眼鏡で観察してもらい、足環表を見ながら個体識別にもチャレンジしてもらいました。
そして今年は、来年にせまった本州での放鳥についても紹介し、併せて「トキのみかた」をしっかり普及啓発しました。
私たちのブースでは、トキの生態や野生復帰の取り組みを紹介するためのポスター展示に加え、より興味を持っていただくための簡単なクイズも行いました。また、トキのモニタリング体験として、ブース内にちりばめたトキの写真を双眼鏡で観察してもらい、足環表を見ながら個体識別にもチャレンジしてもらいました。
そして今年は、来年にせまった本州での放鳥についても紹介し、併せて「トキのみかた」をしっかり普及啓発しました。
多くの人が利用する新潟駅で開催しただけあって、当日は2500人ほどが来場されたとのことで、私たちのブースにもたくさんの人が訪れてくださいました。とくに新潟の方は佐渡やトキに親しみをもっている方が多いと感じますが、やはりトキは佐渡に行かないと見られないとも思ってらっしゃるので、本州放鳥の話をしながら本州版のトキのみかたのリーフレットをお渡しすると、皆さん待ち遠しいと目を輝かせていました
あなたもトキのみかた?
- 11月20日から12月19日まで、佐渡の玄関口である両津港の佐渡汽船待合広場にて「トキのみかた写真展」を開催しています。
四季折々の美しいトキの姿を佐渡に到着してすぐ楽しんでいただきたいのはもちろんのこと、トキの観察や撮影に出かける前に、まず「トキのみかた」を知っていただくための展示です。「トキのみかた」ポスターの掲示やリーフレット設置も行っており、少しでも多くの人に浸透したらよいなと思います。
佐渡のトキは以前より逃げなくなったという人がいます。放鳥当初に比べたら、トキも仲間が増えて以前のような心細さはなくなったのかもしれません。それでもやはり、基本的には臆病な鳥です。人が近づきすぎたりすると、飛んで逃げはしないまでも、ソワソワして落ち着かなかったり、嫌がってちょっとずつ離れていったりする様子が見受けられます。みなさんも少しトキの気持ちに寄り添って、適度な距離間を保ちながらトキと共生してもらえたら幸いです。
近づく本州放鳥に向け、今後益々「トキのみかた」を広めるべく、普及啓発に励みたいと思います。
近づく本州放鳥に向け、今後益々「トキのみかた」を広めるべく、普及啓発に励みたいと思います。